この素晴らしい世界に祝福を!
この素晴らしい世界に祝福を!

『このすば』の基礎知識やヒストリー、最新ニュースなどを総まとめ!

2019/10/11

小説やアニメなどで人気の『この素晴らしい世界に祝福を!』。2019年8月30日には映画が公開され、話題を呼んでいる。そこで、タイトルを聞いたことはあるけど、読んだこともないし見たこともない、よくわからないけどおもしろいの? という方のために、通称『このすば』の魅力をバッチリ解説!

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『このすば』を楽しむための基本情報

小説投稿サイト「小説家になろう」発の異世界コメディ作品

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1巻

『この素晴らしい世界に祝福を!(このすば)』は、原作・暁 なつめによるシリーズ累計発行850万部超のライトノベル。元々は小説投稿サイト「小説家になろう」発の異世界コメディ作品で、2013年10月に角川スニーカー文庫よりシリーズ第1巻が発売された。イラストは三嶋くろねが担当。ライトノベル以外では、コミック化や2度のTVアニメ化、ゲーム化と、幅広くメディアミックス展開し、高い人気を得ている。2019年8月には劇場版アニメ『映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』が公開!

ストーリー

ゲームをこよなく愛するひきこもり・佐藤和真(カズマ)の人生は、交通事故(!?)によりあっけなく幕を閉じた……はずだった。だが、目を覚ますと女神を名乗る美少女・アクアは告げた。
「ねぇ、ちょっといい話があるんだけど。異世界に行かない? 1つだけあなたの好きなものを持って行っていいわよ」
「……じゃあ、あんたで」
RPGゲームのような異世界で、憧れの冒険者生活エンジョイ! めざせ勇者! ……と舞い上がったのも束の間、異世界に転生したカズマの目下緊急の難問は、生活費を工面することだった! しかも、トラブルメーカーの駄女神・アクア、中二病をこじらせた魔法使い・めぐみん、妄想ノンストップな女騎士・ダクネスという、能力だけは高いのにとんでもなく残念な3人とパーティを組むことになって、さらなるカズマの受難は続く。そして、カズマ達パーティはついに魔王軍にも目をつけられて―――!? 平凡な冒険者・カズマが過ごす異世界ライフの明日はどっち!?

登場人物/キャラクター紹介

カズマ

カズマ

職業:冒険者
ゲームやアニメ、漫画が好きなひきこもりの高校生。たまたま外出した日に交通事故で死亡し、アクアを道連れに異世界へ転生することに。

主人公のカズマさんは“やるときはやる”仲間思いな元ひきこもり

本作の主人公で16歳の元気な男子。自由すぎるパーティのまとめ役、もとい保護者として頑張っているのがカズマである。ここだけ切り取れば、カズマが苦労しているだけの人間に見えなくもないが、自身も変態的な行為や、少々人道的とは言い難い行為をやってのける一面も持ち合わせている。
カズマが真骨頂を発揮している姿は、小説15巻で存分に味わってほしい。魔王軍幹部のセレスディナによって傀儡化されたカズマは、正直ちょっと引いてしまうくらいセレナを追い詰めていく。さしずめ、迷いを捨てたカズマなのだ。いろいろな意味で涙なしには見られない。
いつもやる気のなさそうなカズマだが、やるときはやる男である。そのせいもあって、めぐみんやダクネスからの好感度は高い。
作中での行動を見ていると、いつもやる気がなく、策略をめぐらせ、卑怯な手段も厭わず、欲望に忠実で金には目がないダメ人間のようにも見えるが、自らが仲間と認めた人物に対しては非常に情が厚く、ちょっとのことで見捨てたりすることはない。最終的には「しょおがねえなああああああ!」と言いながら、仲間を助けるのはお約束。

アクア

アクア

職業:アークプリースト
若くして死んだ人間を導く女神。カズマとともに転生した異世界では、アクシズ教団のご神体“女神アクア”その張本人……のはずなのだが、誰からも信じてもらえない。

水を司る女神アクアは自由奔放なトラブルメーカー!?

死んだカズマを転生させた女神。年齢不詳。カズマのパーティで回復役などを担当するアークプリーストでもある。「人間離れした美貌」「淡く柔らかな印象を与える透き通った水色の長い髪」(1巻のカズマ談)だが、お世辞にもよいとは言えない性格が災いして、カズマによって異世界に持っていく“もの(者)”にされてしまった。小説6巻でのカズマからの評価は“色物枠かペット枠”。水を司る女神の特性で、液体をさわると浄化してしまうことがある(例えば、紅茶をただのお湯に変えるなど)。この性質を生かして、水質が悪くなった湖を浄化するクエストを受けた際は、カズマの提案でモンスターに襲われないよう檻に入り、湖に浸けられた。
また、この世界では女神エリスを崇める“エリス教”が国教となっているが、アクアを崇める“アクシズ教”も一定数の熱狂的な信徒によって信仰されている。ただし、アクシズ教徒は頭のおかしい人間が多いため忌避されており、アクシズ教徒というだけで嫌な顔をされることも多い。小説4巻を読めば、アクシズ教徒が煙たがられる理由もなんとなく把握できるだろう。
基本的に気分屋であり、空気が読めないことに関して右に出るものはいない。多くの行動に悪気はなく、結果的に大変なことになる。天性のトラブルメーカー体質と無邪気さゆえに、カズマも仕方ないと諦めている面が多少ある。

めぐみん

めぐみん

職業:アークウィザード
紅魔族のなかでも随一の天才魔法使い。“爆裂魔法”と呼ばれる最強魔法の魅力に取り憑かれ、それしか使えないし使わない。好きなものは爆裂魔法。特技は爆裂魔法。趣味も爆裂魔法。

中二病魔法使いのめぐみんは爆裂魔法をこよなく愛する倹約家

生まれつき高い知力と魔力を有する紅魔の一族で14歳の女の子。カズマたちがギルドに張り出したパーティ募集を見て話しかけてきたが、じつはアクセルの街に着いた時点から、2人のことをよく見かけていたので認識はしていた。
小説6巻でのカズマからの評価は“ロリ枠”。上級職のアークウィザードで、爆裂魔法と呼ばれる魔法を好んで使用する。そもそも、爆裂魔法しか使えず、爆裂魔法以外を覚える気もない。爆裂魔法への愛情は強く、1日に1回撃つことを日課としている。クエストなどがないときは、誰かを付き添って撃ちに行くことが多い。付き添いの者は、爆裂魔法を撃って動けなくなっためぐみんを担いで帰る役目がある。
めぐみんの家は、紅魔の里の中でも屈指の貧乏一家で自身も苦労しているため、クエストでの報酬を一部仕送りするなど、とても家族思いである。とくに妹をかわいがっており、小説11巻でこめっこがアクセルの街に遊びに来た際は騒ぎになるほどだった。実家のこともあってか自身も倹約家でもあり、クエストの報酬金については、仕送りを除いてほとんどカズマに預けている。ちなみにめぐみんの財布の中には、クーポンやポイントカードがギチギチに入っている。家族思いでもあれば、仲間思いでもある。ダクネスが貴族であることを打ち明けたときには、身分は関係ない大事な仲間と伝えたり、重要な場面で仲間を気づかったりするような発言も多い。

ダクネス

ダクネス

職業:クルセイダー
防御専門の女騎士。硬派を装っているが、その実情は重度のMっ気と妄想癖があり、モンスターから攻撃されることに快楽を覚え、一種のプレイとして楽しんでいる。

妄想癖持ちでぶっ飛びドMなダクネスは仲間思いの貴族令嬢!

本名はダスティネス・フォード・ララティーナ。18歳。カズマのパーティで前衛を担当する上級職のクルセイダー。敬虔なエリス教徒であり、一緒に冒険する仲間がほしいとエリス様に願い続けていた。
小説6巻でのカズマからの評価は“エロ担当”。最近の悩みは腹筋が割れていること。カズマたちのパーティへの加入動機が、“街でアクアとめぐみんが粘液まみれになっているところを見たから”というエキセントリックなものだった。自らがドMであることを隠そうとせず、被虐性高めの妄想などをフルスロットルで披露することに定評がある。肉体的ダメージと精神的ダメージについて、どちらもいけるタイプのMであり、カズマから罵倒された際も吐息を漏らし、うれしそうにしている。
また、カズマが暴走したときのストッパー役でもある。普段はカズマがパーティをまとめるタイプであるが、カズマが暴走したときや悪事を働いたときに咎めるのは、だいたいダクネスの役どころである。めぐみんと同じく、非常に仲間思いである。アイリス王女がカズマを侮辱したときは、ダクネスを気づかい、信念を曲げてまで怒りをおさめためぐみんの代わりに、王女に謝罪を要求した。

映画『このすば』

『映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』が2019年8月30日に公開!

ある日、駆け込んできた紅魔族の少女・ゆんゆんの爆弾発言にカズマたちは凍りつく。
「私、カズマさんの子供が欲しい!」
事情を聞けば、めぐみんとゆんゆんの生まれ故郷「紅魔の里」が、滅亡の危機に瀕しているという。里を救うために旅立ったゆんゆんを追いかけて、紅魔の里へ向かうカズマたちだが――!?

『映画 この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』は2019年8月30日に公開!

映画『この素晴らしい世界に祝福を!紅伝説』予告第2弾

©暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/映画このすば製作委員会

アニメ『このすば』

TVアニメ第1期&第2期

『このすば』TVアニメ第1期は2016年1月期に、第2期は2017年1月期にTOKYO MXほかにて放送された。キャラクターボイスは、カズマは福島潤、アクアは雨宮天、めぐみんは高橋李依、ダクネスは茅野愛衣が担当。第1期、2期ともに全10話構成。

主題歌
オープニングテーマ ・第1期:fantastic dreamer
・第2期:TOMORROW
・歌:Machico
エンディングテーマ ・第1期:ちいさな冒険者
・第2期:おうちに帰りたい
・歌:アクア(雨宮天)、めぐみん(高橋李依)、ダクネス(茅野愛衣)

第1期第1話レビュー

第1話
この自称女神と異世界転生を!

カズマ役の福島潤さんとアクア役の雨宮天さんがキャラクターにベストマッチ!

アニメ第1話はカズマとアクアを中心に物語が展開。トラクターとトラックを間違え、外傷はほとんどないのにショック死するほどドジなカズマを福島潤さんが、外見は清楚で美しい女神そのものだが、じつは破天荒なトラブルメーカーであるアクアを雨宮天さんが軽快に演じている。カズマ、アクアともに感情の起伏が激しく、リアクションも大きめなのだが、声優陣のハイテンションがそんな彼らの魅力を引き立たせているので、配役的にベストマッチ! やり取りを見ているだけでじつに微笑ましい。とくに、小説で文字として書かれている、例の「プークスクス」というアクア独特の笑い方について、雨宮天さんが“これ以上はないレベル”で可愛らしく表現されているので、聞き逃しは厳禁だ。

第1期第2話レビュー

第2話
この中二病に爆焔を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期第2話

新たな仲間は中二病!? 爆裂魔法の愛好者めぐみんの魅力が大爆発

第2話でカズマたちのパーティに加わっためぐみん。魔法使いの上級職であるアークウィザードで、最強の威力を誇る爆裂魔法・エクスプロージョンを駆使するこの少女が、なぜカズマたちのような駆け出しパーティに参加するのか? ……答えは簡単、めぐみんもダメっ娘だからである!(笑)何せ彼女、最強魔法であるエクスプロージョンしか使えない。しかも1日に1発しか使えない。発動後は魔力を使い果たして動けなくなるというおまけつき。まごうことなきポンコツ魔法使いなのである。しかし! 彼女こそがアニメ化記念キャラクター人気投票で堂々の首位を獲得した、本作屈指の人気キャラであることを忘れてはいけない。そんな彼女の魅力は、この第2話でこれでもかと垣間見ることができる。
まず、こじらせたセリフがいちいちかわいい。一人称は“我”でカズマのことを“汝”と呼び、「人が深淵を覗いているとき、深淵もまた人を覗いているのだ」……などと哲学者のような言葉をいきなり口にして、左目を眼帯で塞いでは「わが強大なる魔力を封じている」という自己設定を恥ずかしげもなく言い放つめぐみん。そう、彼女はいわゆる中二病キャラ。残念感は強い……しかし! 演じる高橋李依さんのフレッシュな演技も手伝ってか、なんだか頭を撫でたくなるような小動物的なかわいさがほとばしっているのである。

第1期第3話レビュー

第3話
この右手にお宝を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期第3話

黙っていればナイスバディな美女なのに! とっても残念なダクネスの魅力

騎士でありながらドM……意外とありそうでなかった設定の彼女は、敵からの物理攻撃のみならず、カズマからの口撃(=精神攻撃?)にも快感を覚えるという、トップレベルの変態キャラ。美しい見た目とのギャップが極端すぎて、最初はカズマとシンクロするレベルでドン引きしてしまった(苦笑)。とはいえ、快楽の吐息を吐く唇や涙にうるむ瞳など、ダクネスが興奮を覚える描写を丁寧に描きまくっているため、今となっては彼女の一挙手一投足から目が離せない身体になりつつある……。茅野愛衣さんによる、強がってはいるものの快楽を欲しがってしまう絶妙な演技は、筆舌に尽くしがたい素晴らしさだ。

第1期第4話レビュー

第4話
この強敵に爆裂魔法を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期第4話

爆裂魔法の描写に手ごたえ! めぐみんのコンディションで魔法の威力が変わる?

第4話最大の魅力は、めぐみんがぶっ放す爆裂魔法の描写! デュラハンが拠点にしている廃城に対し、そうと知らないめぐみんは毎日毎日毎日毎日、飽きることなく爆裂魔法をぶち込んでいく。面白いのはこの爆裂魔法の描写。なんと毎回毎回、着弾点や爆発エフェクト、爆発音などが細かく変化しているのだ!
攻め込んできたデュラハンは怒りのあまり、めぐみんに対して、一週間後に必ず死が訪れる“死の宣告”を施そうとする。これを身代わりとなって受けたのが、騎士であるダクネス。普通なら、我が身を犠牲に仲間を守るその姿に感動……という局面だが、さすがは『このすば』、さすがはダクネス。このままでは確実に死ぬ状況にもかかわらず、性癖丸出しの頓珍漢なことを口にし始め、あまりの内容にデュラハンがどん引きするという展開に……(苦笑)。

第1期第5話レビュー

第5話
この魔剣にお値段を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期第5話

アクアがどんどん残念に? 女神と思えぬ仕打ちと所業の数々

メインヒロインポジションであるはずのアクアだが、なんだか回を重ねるごとに残念さが増してきている印象。こう書くとネガティブに見えるかもしれないが、実際のところ、これは誉め言葉。自分はアクアの「女神とは思えぬ距離感の近さ」こそが彼女の最大の魅力と思っているので、どんどん人間らしくなっていくアクアがますます好きになっている。
どれだけ寝相が悪くても、たとえ借金にまみれていたとしても、女神は女神。湖に浸かっているだけで汚れた水を浄化してしまう力はさすが。檻に閉じ込められて「今から売られていく気象モンスターの気分」「だしを取られている紅茶のティーバッグの気分」と、エスプリの利いた愚痴をこぼす姿も微笑ましい。

第1期第6話レビュー

第6話
このろくでもない戦いに決着を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期第6話

シリアスなバトルにもちょくちょくコミカル要素……それが『このすば!』流

第6話を丸ごと使って描かれる、デュラハンのベルディアとの死闘。アクアのアンデッド浄化魔法やめぐみんの爆裂魔法の直撃を食らっても倒れない彼を相手に、カズマたちは少しずつ劣勢に追い込まれていく。例によって、ベルディアの攻撃はダクネスが受け止めることになるのだが……どこまでいってもいつもどおりのダクネスには、もはやあっぱれのひと言しかない。とはいえ、彼女の性癖によって生み出される会話劇は、シリアス一辺倒になりかけたバトルシーンに一服の笑いをもたらす役割を果たしていて、これこそが『このすば』流だな! と(わりと無理やり)納得してしまった。

第1期第7話レビュー

第7話
この凍えそうな季節に二度目の死を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期第7話

メインヒロイン降臨? 女神エリスの表情にヤラれた

またもや死んでしまったカズマの前に現れた女神エリス。普段、どうしようもない駄女神(念のために書いておくとアクアのこと)ばかり目にしているカズマにとって、自らの死を嘆き、悲しみに寄り添ってくれるエリスは慈母のごとき存在。言葉どおりの“女神”として、その存在を受け入れる。さて、このエリスだが、思いのほかかわいくて魅力的。死人に対して深い思慮を持って接してくれる気遣いや、カズマの境遇に同情して光ある来世を約束してくれる優しさと度量。涼やかで神々しく、おしとやかさと気品にあふれる外見……どれをとってもピカイチ。「ついにメインヒロインキター!」というカズマのセリフにも頷けるというものだ。

第1期第8話レビュー

第8話
この冬を越せない俺達に愛の手を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期第8話

まさかのホラー回! 悪霊が集う屋敷で事件勃発

リッチーのウィズとの交流から、彼女が魔王軍の幹部であることが判明したり、カズマたちの拠点となる屋敷が登場したりと、語るべき要素が盛りだくさんである第8話。
この第8話のキーパーソンであるウィズ。しかし、アニメではカズマたちと彼女との出会いのシーンはモノローグで簡潔にまとめられており、そのぶんエピソード後半の悪霊退治シーンに尺が割かれている。物語の構成が巧みなため、原作未読でもまったく違和感を覚えることはないが、ウィズは魅力的でかわいいうえに、じつはスゴ腕の魔法使いであったり魔王軍の……だったりもするため、今後もちょくちょくカズマたちに絡んでくる重要人物。彼女の人となりをより詳細に知りたい方は、ぜひ原作1巻に収録されているエピソード「この右手にお宝を」も読んでみてほしい!

第1期第9話レビュー

第9話
この素晴らしい店に祝福を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期第9話

声優陣の演技が光る神回! きっとダクネスのことをもっと好きになる

今回のエピソードはかなりのセクシー路線。下ネタは満載だが“モロ”ではなく、あくまでチラリズムの領域……寸止めのこだわりが感じられ、絶妙な“おあずけ感”に身もだえさせられる。
カズマとダクネスがお風呂で遭遇するという究極のラッキースケベ、しかも成り行き的にダクネスはカズマの背中を流すことになるのだが、いつもはドMな彼女が戸惑いと恥じらいを全面に押し出してくるこのシーンは彼女のファンならずとも必見。カズマ役の福島潤さんとダクネス役の茅野愛衣さんの熱演も素晴らしく、エロスとコミカルが絶妙にブレンドされた、いかにも『このすば』らしい名シーンとなっているので、未視聴の方はお楽しみに。
カズマをサキュバスのお店に誘ったダストとキースに関しては、アニメではほとんど説明がない。彼らとの出会いの詳細やその人となりをもっと知りたい方は、小説2巻の「この真の仲間達とトレードを!」のエピソードや、スピンオフ小説『あの愚か者にも脚光を!』を手に取ってみることをオススメしておく。

第1期第10話レビュー

第10話
この理不尽な要塞に終焔を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1期第10話

全員に見せ場アリ! カズマ、アクア、めぐみん、ダクネスが躍動する

最終回にして最強最大の敵と戦うことになるカズマたち。クライマックスだけあって、全員にしっかりと見せ場が用意されているのがうれしいポイント。
BGMとしてオープニングソングがかかるところも、じつにお約束で熱い演出。アニメならではの見せ方に惚れぼれ。また、画面を2分割し、めぐみんとウィズによるダブルエクスプロージョンが発動するシーンは、さながら少年マンガの必殺技級のカッコよさ!
そして最後のエピローグでは、2期に期待したくなる秀逸なオチで物語が幕を下ろすことに。実際に2期は実現しているわけだが、そちらも絶対に見たくなること請け合いの、まさに『このすば』らしい終わり方。ぜひ最後まで笑いながら楽しんでほしい。

第2期第1話レビュー

第1話
この不当な裁判に救援を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第2期第1話

ノリノリのセナさんの一挙手一投足から目が離せない!

アニメ2期のスタート回ということで、1期好きの自分としてはノリが変化しないか若干不安視していたのだが、そんな心配はご無用! 冒頭から国民的RPGや世界的に大人気のSF映画のオマージュなど、ぶっ飛んだ演出が多数。変態だらけのカズマ一行が織りなす破天荒なハチャメチャ騒ぎもバッチリ健在で、アニメ『このすば!』の魅力はまったく変化していなかった。
いきなり罪を着せられるカズマ。それをかばおうとしつつも、自らに累が及びそうになった途端に手のひらを反すアクアたち。それを生暖かく見守る冒険者やギルドのメンバーなど、1期から培われてきたノリは安定感バツグンといえる。
そこに新たな色味を足してくれたのが、王国検察官であるセナの存在! 普段は犯罪者や被疑者に対しては高圧的な態度で接するが、じつは気弱かつ生真面目で融通が利かない性格の彼女。カズマに恋人がいないであろうと嫌味を言われた際は、いまだ異性と交際したことがないことを自ら暴露し逆にドン引きさせるなど、これまでいなかったタイプの個性が光っている。

第2期第2話レビュー

第2話
この紅魔の娘に友人を!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第2期第2話

めぐみんとは正反対? ゆんゆんの魅力

アニメ1期ではオープニングのみに登場し、「この美少女は誰なんだ?」と自分のなかで話題になっていたゆんゆんが、いよいよ物語に絡み始めた第2話。めぐみんのライバルを自称する彼女は、めぐみんとはあらゆるところで正反対の魅力を兼ね備えた美少女である。
ゆんゆんは変わり者ばかりの紅魔の里では珍しく常識的な性格の持ち主。それが災いしてか、同じ紅魔族の女子たちからはマイノリティ扱いされていた節がある。友だちが出来ない彼女はめぐみんから「ぼっち」としてからかわれているわけだが、そんなめぐみんに突っかかっていくゆんゆんと、それをなんだかんだ言いながら受け止めるめぐみんの関係は見ていてじつに微笑ましい。
アニメを見てゆんゆんに興味津々になった人には、めぐみんとゆんゆんがダブルヒロインとして活躍するスピンオフ小説『この素晴らしい世界に爆焔を!』をオススメしておく。

第2期第3話レビュー

第3話
この迷宮の主に安らぎを!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第2期第3話

アニメならではの描写も! 小説版との違いをお楽しみに

初心者用のダンジョンで新たに発見された未踏エリア。死者がはびこるその場所で文字通り光輝いたのは、女神アクアその人だった!
勝手にダンジョン探索についてきたアクアに最初は不満を感じていたカズマだが、とにかく異常な数のアンデッドに遭遇するため、ターンアンデッドの魔法が使えるアクアが大活躍。その手際に、彼女を駄女神と認識しているカズマの印象も一転。いつもこうなら信者がもっと増えるだろうに……と、いかにもカズマらしい憐みを含めた表現で、アクアの力を認めることになる。
このダンジョンでの冒険については、小説とアニメで訪れた経緯が変化しているのも特徴。物語の大筋はもちろん変わらないが、両方に触れることで細かな違いが楽しめるのも事実なので、もしアニメを見て気になったという方は、ぜひ小説2巻「この迷宮の主に安らぎを!」を読んでみてはいかがだろうか。

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スタッフ&キャスト

スタッフ
原作 暁 なつめ(角川スニーカー文庫刊)
原作イラスト 三嶋くろね
監督 金崎貴臣
シリーズ構成 上江洲誠
キャラクターデザイン 菊田幸一
キャスト
カズマ 福島潤
アクア 雨宮天
めぐみん 高橋李依
ダクネス 茅野愛衣
ルナ 原紗友里
荒くれ者 稲田徹
クリス 諏訪彩花
デュラハン 安元洋貴
ミツルギ 江口拓也
ウィズ 堀江由衣
ゆんゆん 豊崎愛生
セナ 生天目仁美
バニル 西田雅一

小説『このすば』

シリーズ第1巻は2013年10月に発売

『この素晴らしい世界に祝福を!』
第1巻『あぁ、駄女神さま』レビュー

大人気の異世界コメディはここから始まった!

うっかりショック死を遂げてしまった悲劇のヒキニート主人公・カズマは、生意気な美少女女神アクアから、天国とは別の“ある選択肢”を提案される。それは、魔王討伐の勇者候補として異世界に転生するというもの。
「ひとつだけあなたの好きなものを持って行っていいわよ」
「じゃああんたで」
カズマは伝説の武器や防具ではなく、女神アクアそのものを指名し道連れに、異世界へと降り立つ。

魔王を倒して元の世界に戻ることを目標としつつ、文無しである2人は当座のお金と衣食住を求め、ギルドで“冒険者”としての登録を済ませることに。女神ということもあり、知力と運以外はチート級にステータスが高いアクアは、僧侶の上級職である「アークプリースト」に就いたものの、カズマは運だけがずば抜けており、知力もそこそこある以外はすべて平凡だったために、基本職にして最弱職の「冒険者」しか選べなかった。

巨大なカエルの討伐クエストにすら苦戦するカズマたちは、上級職限定で仲間を募集する。やってきたのは変わり者の女子2人。1人は絶大な威力の爆裂魔法「エクスプロージョン」を習得しているアークウィザード(上級魔法使い)だが、消費魔力の関係で日に一発しか放てないうえに、使用後は身動きすらできないぽんこつロリっ子・めぐみん。もう1人は、盾役として優秀なクルセイダー(聖騎士)にして、攻撃や辱めをその身に受けることが何よりの好物とし、防御にパラメーターを全振りして敵の前へ飛び出す変態ドM女子・ダクネス。

コメディ+RPGで気軽に読めて、なにより笑える!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第1巻

どうしようもない個性派ばかりの寄せ集めパーティーが物語を引っ張っていく本作。「次は誰が、何をやらかしてくれるんだろう?」という期待感で、読み進めてしまえるのが大きな魅力だ。各章が短編エピソードとして描かれており、起承転結もしっかりしたスタンダードな構成は、普段小説を読まない層でも非常に読みやすい。
また各キャラの個性が立ちすぎているのも魅力のひとつ。幼児レベルの直感で行動するトラブルメーカーの駄女神。爆裂魔法のロマンのみを追求し、我が道をゆく中二病の魔女。痛い目に遭いたくて遭いたくて震えては敵前へ飛び出していく変態聖騎士。口先のハッタリと小賢しい知恵、そして幸運のステータスで世渡りしていく主人公……。みんなそれぞれに極端ではあるが、ゆえに「孤独」を抱える者たちが集まった凸凹パーティーは、各キャラの成長譚が盛り込まれていることもあって、読み進めるほどに愛着が強くなっていく。

第2巻『中二病でも魔女がしたい!』レビュー

さすが女神様、さすが紅魔族!? ポンコツで極端だけど、使いどころがマッチすれば……!?

魔王の幹部を倒しても、主人公カズマの悲劇はとどまるところを知らなかった……アクアのせいで借金を抱え、住むところもないまま冬が来る。なんとしても金を稼ぎ、定住できる場所を確保せねば!! 逸るカズマだが、楽勝そうなクエストがじつは強敵相手と知らされずに命を落としては蘇生されたり、お宝目当てでダンジョンに潜ってみても単なる人助けに終止してみたりとあまりうまくいかない。さらに別のパーティーに参加して、機転でピンチを切り抜けて高評価を受けるなどさまざまな経験を重ねるなかで、カズマのパーティーメンバーがいかにポンコツであるかが浮き彫りになっていく。

いつか魔王が倒せそうな気配が……ちょっぴり漂ってきたような?

『この素晴らしい世界に祝福を!』第2巻

ダクネス以外のメンバーがそれぞれに「持ち前の能力をフルに活かす」場面が登場する。カズマ、アクア、めぐみんが持っているそれぞれの長所がうまく状況と噛み合えば、強いモンスターとの戦いや困難な状況を打破できることが随所で証明されていく流れは爽快そのもの。「あれ? この人ら、わりと戦える?」という冒険者としての可能性が垣間見え、今後の展開に期待を持たせる内容となっている。

第3巻『よんでますよ、ダクネスさん。』レビュー

大貴族の令嬢・ララティーナ? ゆんゆんの登場で、カズマのハーレム度数が更に上昇!?

3巻では国家転覆罪の容疑をかけられ、死刑寸前に追い込まれたカズマを救うべく、ダクネスをはじめとする仲間たちが右往左往する。ゆんゆんやバニルなど、新たな登場人物たちも見逃せない!!
カズマたちの機転によって街の危機は救われたが、爆発物を転送した影響で性悪の領主アルダープの屋敷が全壊した。不公平な裁判の場に連れ出され、国家転覆罪による死刑を言い渡されそうになるカズマ。しかし素性を明かしたダクネスによって判決は留保される。彼女はじつは由緒ある大貴族ダスティネス家の令嬢ダスティネス・フォード・ララティーナだったのだ。アルダープに対し「なんでもひとつ言うことを聞くから、カズマの潔白を証明する時間が欲しい」という条件を提示したダクネス。突きつけられた要求は、アルダープとは似ても似つかぬイケメンでお人好しで、できる男と評価の高い息子バルターとの見合い話だった。「貴族らしく、下卑た笑いを浮かべていろ」だの「失敗したメイドにおしおきと称してアレコレやるのは貴族の嗜み」などとズレた価値観を持つダクネスは、バルターにも結婚にもまったく興味を示さない。しかしカズマは役に立たない変態クルセイダーがパーティーを寿退社するチャンスとばかりに見合い話を進めようと画策する。結局、決闘だなんだとヒドいすったもんだを繰り広げた挙げ句、この見合い話は破談となってしまった。

魅力的なヒロインに囲まれて、カズマの冒険者人生の明日はどっちだ?

『この素晴らしい世界に祝福を!』第3巻

パーティーメンバー以外で、今後もなにかとカズマたちに関わる人物が次々登場する3巻。読者の中でも推しメンに多様性が出てきたタイミングでカズマ&めぐみんの混浴シーンや、カズマ&ダクネスの本音が垣間見えるシーンなどもあり、読者としてはソワソワさせられる展開がなかなか心憎い。

第4巻『鈍ら四重奏 ~ナマクラカルテット~』レビュー

紅茶から温泉まで、なんでも浄化してしまう女神アクアの評価やいかに!?

4巻はカズマの湯治を目的に向かったアルカンレティアが主な舞台。アクシズ教団の本拠地である温泉郷で、水の女神たるアクアの力が(いろんな意味で)炸裂する!!
死刑判決と借金から解放され、小金持ちになってすっかり堕落したカズマ。木から落ちて負った傷を癒やすべく、ウィズも連れて馬車に揺られのんびり温泉地まで……のはずが、旅路では次々にモンスター絡みのトラブルが巻き起こる。「硬いもの」を目がけて猛突進してくる習性のモンスターを呼び寄せてしまうダクネス、夜半にキャラバンを包囲するほどのゾンビを呼び寄せてしまうアクア。自分たちのせいで敵を呼び寄せ、周囲の被害を大きくしつつ、しかしそれらを自分たちで解決して周囲に感謝されてしまうという、盛大なマッチポンプを繰り広げながらカズマ一行は温泉地アルカンレティアへと到着するのだった。

いよいよアクアが女神の本領発揮で大活躍!! 怒れるウィズにも刮目せよ

『この素晴らしい世界に祝福を!』第4巻

温泉地が舞台ということで、のんびり笑いながらほのぼのと楽しめる内容かと思いきや、存外パンチのきいた物語が展開する4巻。地味に強烈なのはアクシズ教の信徒のみなさんだ。ダクネスがその身を震わせて喜ぶほどに信徒以外をゴミのように扱う振る舞いへの疑問のなさ……笑えると同時に思う、ああ、思い込みというか、信じすぎちゃうというか、そういうのってホント恐ろしい。しかも、女神が女神だからなあ、という気持ちも相まって、諦めにも似た複雑な思いで物語を追うこととなった。

第5巻『爆裂紅魔にレッツ&ゴー!!』レビュー

紅魔の里でカズマとめぐみんがついに……!!

いきなり屋敷に飛び込んできて、カズマとの子どもがほしいと叫んだゆんゆん。どうやら紅魔の里の父親から届いた手紙が意味深で、彼女に突飛な願いを口にさせたらしい。手紙は「この手紙が届く頃には、きっとこの世に私はいないだろう」からはじまり、魔王軍の襲来など“里の危機”を匂わせる内容や、2枚めにはまるで未来予測の占いのように、ゆんゆんと、頼りなくなんの力も持たない冒険者の間に生まれた子どもが魔王を倒すであろう的なことが、まるで小説のような文面で記されていた……。里で暮らす妹のことを心配するめぐみん。急いで出立したゆんゆんの後を追う形で、カズマ一行も紅魔の里へと向かう。

めぐみん、かわいいよ、めぐみん!!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第5巻

この5巻の見どころは、なんといってもめぐみんとカズマの近すぎる距離感!!仕組まれて同衾しちゃったり、気持ちを探り合ったりのやりとりにキュンキュンします。男女としてのみならず、冒険者として、仲間として、互いにさまざまな思いがある……普段はいろいろな場面で「いいところだったのに!!」となりがちな、空気を読まないアクアの介入も比較的控えめで、カズマのちょっとモテ期なおいしい場面を読者サイドが恥ずかしくなるところまできちんと読ませてくれる印象の5巻。萌えざるを得ないとはこのことである。
さらに紅魔族の突飛な特徴にしっかりと理由があることが語られた点も笑いながら気持ちよく読むことができた。納得するしかないというか、それだったら仕方がないとスムーズに諦めがつく内容で、これはもうぜひ読んで「そういうことか」とご納得いただきたいところ。

第6巻『六花の王女』レビュー

夢にまで見た「かわいい妹のいる生活」!! 世間知らずな王女様と、運命の出会い!?

6巻はかわいい王女様アイリスとの出会いからはじまる物語。アイリスから「お兄ちゃん」と呼ばれることに味を占めたカズマは、王女とともに王城で暮らし続けるための作戦を実行しようとして……?
金髪碧眼の、絵に描いたようなかわいいお姫様アイリスを前にして、カズマは盛りに盛った冒険譚の数々を披露する。常に危険と隣り合わせ、逆転劇だらけのカズマの冒険譚は、彼女が今までに出会った他の勇者たちの話より何倍も刺激的だったようで、カズマのことをいたく気に入ったアイリスは、帰りのテレポートに無理矢理彼を巻き込んで王城へと連れ去ってしまう。アイリスがなかなか王城の外に出ることもできず、同年代の友だちもいないと知ったカズマは、彼女のことを不憫に思い……つつ、仲よくなるなかで自分のことを「お兄ちゃん」と呼ばせることに成功し、王城での至れり尽くせりな暮らしに味を占めて、なんとかここから追い出されなくて済むようにと策を巡らすこととなる。

カズマがいい男なんだか、クズ男なんだかわからない? 混乱をきたすおもしろさ!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第6巻

王女アイリスの、王族ゆえに自由がない日々。その寂しさに心を寄せた、といえばそうかもしれないが、実際のところは美人すぎる義理の妹萌えと、メイドや執事にかしずかれる王侯貴族生活に走っただけのようにも見えなくもない……そんなカズマを軸に展開する6巻のストーリー。キーキャラクターとなるのは王女アイリス。さらにはかつてカズマを死刑にしようとし、ダクネスを嫁にしようと必死だった悪徳領主のアルダープ、それから悪徳貴族ばかりを狙う義賊……あちらこちらで各々の思惑が入り乱れ、やがて収束していく気配を見せつつも、より大きな問題へと膨れ上がりながら7巻へとなだれ込んでいく。

第7巻『億千万の花嫁』レビュー

ダクネスが嫁に行こうとしている!

7巻はダクネスのある決断を巡って、カズマたちが終始、右往左往させられるエピソードとなっている。
悪魔バニルに「破滅の相が出ている」と予言されたダクネスことララティーナお嬢様は、期待を裏切ることなく破滅への道をまっしぐらに進んでしまい、カズマたちへの相談もなしにとんでもないところへ嫁ごうとする。不吉な未来視をバニルから与えられても、あらゆる意味で動じないダクネス。アルダープに呼び出された後から、やたらと賞金首モンスターを狩りに行きたがるダクネスを怪しむカズマだったが、彼女は何も語ろうとはしない。高額賞金首のヒュドラを時間をかけて弱らせ、街の冒険者たちと協力して倒すことに成功するが、領主アルダープの元へ討伐の報告へ出向いたダクネスは、それきり戻ってこなかった。やがてダクネスから「貴族としてのやむを得ない事情で、パーティーを抜ける。もう会えない。」との手紙が届く。代わりの盾役をパーティーに招き入れてみるも、ダクネスほどの頑強さはなく、パッとしない結果に。なによりカズマたちの気持ちが落ち着かないままだ。なんの説明もなく、相談もなく、去っていったダクネスの事情とは?

仲間の絆を再認識するエピソードに、この作品の構造や異世界の仕組みを垣間見る

『この素晴らしい世界に祝福を!』第7巻

ダクネスの融通のきかなさ、そして貴族として生まれ育ったがゆえの本質や、社会的重責が描き出される7巻は、なかなかもどかしい展開の連続。
女神や悪魔たち、それぞれの思惑に巻き込まれていたダクネスやカズマたちの行動はやがて徐々に収束し、どうしてダクネスが今回のような決断をするに至ったかという謎の解明へと繋がっていく。
女神や悪魔、そしてカズマが転生時にアクアから提案された「神器」と呼ばれるスーパーチートアイテムなど、いわゆる「人並み外れた存在」が普通に身の回りにあり、紛れ込んでいる世界。何気なく暮らしているつもりが、知らないうちにそれらの影響を受けているかもしれないというこの世界の恐い一面を、コミカルながらも思い知らされるストーリー展開で興味深く読み進めてしまった。

第8巻『アクシズ教団VSエリス教団』レビュー

祭りだ、ワッショイ!! アクアとエリス、どちらがお好き?

歴史あるエリス教団の祭りに対して「私のお祭りがないのは不公平」と言い出したアクア。エリス教徒にツバを吐き、平気で他人を貶めたりするので疎ましがられているアクシズ教団……それでもカズマのとりなしで商店街の会長らを丸めこんで、祭りの共同開催へと踏み切ることになるのだが……。
アクアの祭り開催にしぶしぶ協力することになるカズマだったが、なりゆきで盗賊クリス(中身は女神エリス)までもがアクア祭り開催に協力させられる流れに。カズマは祭りの実行委員会にアプローチして「エリス教徒とアクシズ教徒を競わせることで、より祭りを盛り上げよう!」と適当な方向性をぶち上げ、祭りのアドバイザーに就任。水着売り子や過激なコスプレなども提案し、ひと儲けしようと企む。

めぐみんルートか、ダクネスルートか、エリスルートか……モテすぎるカズマさんのイベントシーンに悶えて、萌え転がって!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第8巻

何事も一筋縄ではいかないこの世界のアレコレ。アクシズ教徒は学習しないし、鎧は喋って動き出すし、花火大会はロマンチックの欠片もないし……そんな中で地道に世界のため、人々のために頑張り続け、アクアのように「私も崇めて甘やかしなさいよー!」なんて天地がひっくり返っても言わなさそうな、王道女神なエリスの健気さが光り輝く。ほっぺにチュー(ハート)など、絶妙な距離感のイベントが次々に発生するこの8巻はまさしく祭りのサービス回。とにかくカズマさんのモテ期。モテ期がエクスプロージョン。読んでるこっちが恥ずかしいぜ、ヒャッハー!! な感じで悶えて転がれるので、全力でオススメしたい。

第9巻『紅の宿命』レビュー

ブレないドMことダクネスさんのエロスが、ラッキースケベの限界を突破気味だと思うのだ

9巻は、8巻ラストでお預けになっていためぐみんからのお誘い「今晩、私の部屋に来ませんか?」がどうなるの!? どうなったの!? という期待MAX状態からスタートする。
かと思いきや、ダクネスとの想像を上回りすぎるエッチぃイベントも発生したりして、相変わらず騒がしいカズマたちの日常。安定した生活を手に入れて、魔王どころか「もう冒険者稼業なんて引退」とばかりにソファに転がり続けるヒキニートに待ち受ける未来とは?
アクアによって連日邪魔をされ、めぐみんの部屋に行ける夜がなかなか来ないカズマ。発注していた大物モンスター用の新品ワイヤーが届くと、ダクネスにそれで縛ってくれと頼まれてしまう。要望に応えしっかりと魔力を消費し、上半身をガッツリとバインドしたところをめぐみんとアクアに見つかりそうになって、2人は慌てて物置へ。しかし隠れたら暑いやら、紅茶大好きダクネスが猛烈にトイレ行きたくなるやらで縛られて火照って汗ばんで我慢しまくり御令嬢のエロスに翻弄されるカズマ。
新聞では魔王軍の幹部・邪神ウォルバクが現れ、王都の先にある最前線の砦に攻め入り、王都の危機が報じられていた。

モテ期のカズマさんに、来るか? 決断の時? 押し寄せる据え膳イベント!!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第9巻

ダクネスとめぐみん……好意を寄せてくれている両者にいろんな意味で翻弄され、ひとりの男として、そしてパーティーリーダーとしてアレコレ試され続けるカズマ。
行くんですか、そろそろ行くでしょ、もう行くでしょうよ、えっ、行かないんですか? マジ行かないんですかああああ!?
みたいな、延々とエンストしてる車みたいなエピソードももはや伝統芸のような領域に達しつつあるわけだが、それにしたって巻を追うごとに関係性は密になり、そこそこ刺激の強い展開も発生しているので読者としてもやきもきするところだ。ずっとこのままで? それとも? という絶妙なもどかしさに夢中になっていると、つい魔王のことがほったらかしになりそうだが、どうやらそうもいかない戦況になってきた模様で。

第10巻『ギャンブル・スクランブル!』レビュー

金がなければ戦うこともままならぬ!? アイリス、頑張ります!!

10巻はカズマの(理想の)妹・王女アイリスが久しぶりの登場。しかも許嫁である隣国エルロードの第一王子と顔合わせだなんて、お兄ちゃん許せません、許しません! な展開。
もちろん王族だけに政治的な側面が大きいようだが、カズマにとってはそんなことよりアイリスの幸せが最優先である。隣国までの護衛を頼まれたカズマたちはアイリスとともにエルロードまでの旅に出ることになる。騒ぎを起こして外交問題を生じさせないか、ヒヤヒヤしているダクネスを尻目に、カズマはアイリスの婚姻を阻止する気満々。しかし、隣国エルロードから資金援助を得るべくわざわざ出向いたアイリスに突きつけられたのは、覆らぬ援助の中止と婚約破棄だった……魔王領と接するベルゼルグが防衛に失敗し陥落すれば、次に狙われるのはエルロードだというのにいったいなぜ?

最強の妹が最強すぎる件

『この素晴らしい世界に祝福を!』第10巻

ざっくりまとめると「もうお金出せません、出しません! と渋るエルロード側」をゲームや勝負事に強いカズマと、いち戦士として単純にとてつもなく強いアイリス、2人それぞれの強さでこてんぱんにして内情を暴き、資金援助を巡るゴタゴタを解決へと導く話。活躍するカズマの運の強さもさることながら、とにかくアイリスが物理的に強すぎて痛快さがスゴい!!
温室育ちすぎるところはあるものの、本作では女神エリスと並ぶパーフェクトヒロインなだけに、今後の登場と活躍にも期待が高まる。

第11巻『大魔法使いの妹』レビュー

妹をトリガーにしていろいろな騒動が

エルロードから王都へ戻ったカズマは、「俺の妹」王女アイリスにほだされまくり、王城での暮らしに味を占めて居残った結果、呆れ果てたアイリスの臣下たちによって強制送還される。しかし戻ったアクセルでは帰ってこないカズマに業を煮やしたアクアたちも、完全に愛想を尽かしたところだった。どうにか関係を修復できたカズマのもとに、今度は紅魔の里からめぐみんの妹・こめっこがやってくる。
こめっこは、ちょっと見栄っ張りな姉からの手紙の内容を素直に信じきってアクセルを訪れていた。かわいいこめっこの夢や憧れを潰してしまわないように口裏を合わせ、手紙の内容のとおりにふるまうカズマと冒険者たち。誰もがこめっこのために何かしてあげずにはいられない……高い悪魔使いの素質を持つこめっこは、人も悪魔も無意識に魅了する、究極のたらし系美少女妹キャラなのだった……。

幼女様の「たらし」の才能たるや、爆裂魔法並みの破壊力!!

『この素晴らしい世界に祝福を!』第11巻

10巻でものすごい強さを見せつけ、ドラゴンスレイヤーの称号を得た無邪気な王女アイリス。そして今回、めぐみんの妹こめっこにも「悪魔使いの才能がある、無邪気な人たらし」という秘めたる能力が明らかになり、あらゆる意味で強力な妹キャラがその無邪気パワーでカズマをはじめとする周囲の冒険者たちを振り回す。どちらも違った意味でとんでもない「幼女様」である。
妹たちが大活躍で騒々しかったところがやっと落ち着いて、めぐみんといい雰囲気かと思いきや、最終的には巻末のエピローグでいきなりダクネスが……? キャラの属性が飽和状態というか、混迷は極まるばかり。次巻も波乱の予感しかしない……!

第12巻『女騎士のララバイ』レビュー

ニヤつき注意!! 三角関係ラブコメの襲来だ!!

ダクネスを「ママ」と呼ぶ美少女が、突然カズマたちの屋敷にやってきた。美少女シルフィーナはダクネスのいとこで、すでに母をなくしており、小さい頃からかわいがってくれているダクネスのことを「ママ」と呼んで慕っているのだった。
一方で、めぐみんとカズマの距離がさらに接近する。ある夜、めぐみんはカズマの部屋にやってきて「仲間以上恋人未満の関係」を提案したのだ。
めぐみんとのエッチなことがお預け状態のカズマを待ち受けるのは、痴女ネス、エロネスなどと不名誉な呼び名がひっそり定着したダクネスである。その胸のうちにはカズマへの純粋な恋心があり、と同時に仲間たちと楽しく暮らす現状への強い愛着もある。カズマと誰かが恋愛関係になることによって家族的な関係性が崩れていくことに恐れを抱きつつも、自身の恋心も抑えきれず、ついでに発情する気持ちも抑えきれずと難儀なダクネス。なにかと単純で、ひとりで背負い込み、答えを急ぎすぎる性格も災いして、年頃の男子としてエロいことをしたいだけなら恋愛である必要もないだろう。めぐみんではなく、私でどうだ? と体を差し出して、ことを解決しようとする始末。

当初憧れていた異世界っぽいことが、やっと本気出して押し寄せてまいりました。

『この素晴らしい世界に祝福を!』第12巻

かわいい女の子にちやほやされて、好意を寄せられ、モテすぎてあたふたしまくったりだとか。病気の少女を助けるために、冒険者として薬を探しに出かけるだとか。これこそ! こういうのこそ、求めていた異世界の冒険者らしい王道展開じゃないか!! と気がついてしまうカズマさん。(+読者さん。)
とはいえ、本格的なハーレム展開になったらなったで対応しきれない童貞カズマさん。女子メンのほうが圧倒的に大人すぎて、ころころ転がされてるのを眺めているのも楽しい。とはいえ、どんな形でこれらの恋愛が決着するのか(しないのか?)も、今後かなり気になるところだ。

小説・スピンオフ作品

『この素晴らしい世界に爆焔を!』第1巻レビュー

『この素晴らしい世界に爆焔を!』第1巻

めぐみんとゆんゆんの魅力に全力フィーチャーしたスピンオフ作品

『この素晴らしい世界に祝福を!』の公式スピンオフシリーズ第1弾が『この素晴らしい世界に爆焔を!』だ。その1巻では、めぐみんが爆裂魔法へ愛を注ぐ理由や、紅魔族という謎だらけの種族の秘密が解き明かされていく。
『このすば!』のスピンオフということで、原作に連なる描写が多数盛り込まれているのも、シリーズファンにはうれしい部分。紅魔族随一の防具屋が作った鎧をとある貴族の娘が愛用していたり、めぐみんの父親がつくったポンコツ魔道具を評価して大量注文しようとするおかしな魔道具屋の店主から手紙が届いたり、魔剣を携えたソードマスターが仲間を求めて里を訪れたり……と、原作を知っている人がニヤリとできる描写が散りばめられている。

めぐみん×ゆんゆんファンは必読! カズマと出会う前の彼女たちの日常生活が描かれる

『この素晴らしい世界に爆焔を!』第1巻

使いどころのない魔道具しか作らない酔狂な父親のせいで、すさまじい貧乏生活を強いられてきためぐみん。彼女はある日、遊び感覚で里に封印されていた邪神の封印を解いてしまう。その際に出会った女性魔法使いが使用したのが、ほかならぬ“爆裂魔法・エクスプロージョン”。その威力のすさまじさと、魔法を使用したお姉さんの巨乳に目を奪われためぐみんは、彼女に憧れ、自らも爆裂魔法をマスターすることを心に誓うのだった。それから7年。紅魔族の学校でナンバーワンの成績を収め、“紅魔族随一の天才魔法使い”と呼ばれるほどに成長しためぐみんは、ゆんゆんやあるえ、ふにふらやどどんこといったクラスメイトたちが上級魔法の習得を目指すなか、爆裂魔法を習得するためにスキルポイントをため込んでいた。爆裂魔法が、あまりの威力と魔力消費量の多さから“ネタ魔法”とされ、忌避されていることを知りながら……。

『続・この素晴らしい世界に爆焔を!』第1巻レビュー

めぐみんがリーダーを務める盗賊団が大活躍!?

銀髪盗賊団に憧れを抱くめぐみんは、勢いあまって自らも盗賊団を結成! 彼女が頭を務めるその名は「めぐみん盗賊団」!?めぐみんが主人公となる『この素晴らしい世界に爆焔を!』の流れを汲んだ、新しいストーリーが得描かれていく!
王家から懸賞金を掛けられた指名手配犯ではあるものの、困った人々を助ける義賊として活動している銀髪盗賊団。この謎の2人組に憧れを抱くめぐみんは、彼らの下部組織を自らの手で作りだし、その活動をサポートしようと考える。いつものようにゆんゆんを巻き込み、2人でさらなる入団者を探していた矢先、おしのびでアクセルに遊びに来ていた王女アイリスと偶然遭遇しためぐみん。アイリスは、王都のチリメンドンヤの娘・イリスを名乗り、めぐみんたちと行動をともにすることになった。

サブキャラたちが大活躍! 意外な人物たちにスポットが当たる

『続・この素晴らしい世界に爆焔を!』第1巻

めぐみんを主人公としたスピンオフではあるものの、本編ではなかなか活躍の場がないサブキャラたちの個性にもしっかりと焦点を当て、彼らがいきいきと活躍する様を眺めているのがじつに楽しい本作。まず目を引いたのは、アクシズ教団の信者であるセシリーの奇行だった。ショタ好き・ロリッ子好きを自称するプリーストという設定からしてぶっ飛んでいるのだが、さすがはアクアを主神とするだけあり、トラブルメーカーとしての素養もバツグン。自らの好物であるところてんスライムを独自改良し、それを卑猥なネーミング&美少女たちの手渡しサービス(もちろんめぐみんたちのこと)をセットに、ダメな男性ターゲットを狙い撃ちするとんでもない商売方法を考えだす。アクセル随一のチンピラ冒険者であるダストに、意外な形でスポットが当たるのも見逃せない部分。普段はチャラチャラしていて、カズマに勝るとも劣らぬ悪評を集める彼だが、じつはとある国でドラゴンを駆る騎士として勇名を馳せていたことをにおわせる描写があり、正直かなりビックリした。セシリーやダスト以外でも、ゆんゆんやアイリス、クリスにもちろんめぐみん、そしてカズマやアクアやダクネスと、原作で人気を集めるキャラたちがさまざまな形で活躍する。

漫画『このすば』

オリジナルエピソードはファン必見!? 小説とアニメと微妙に違う展開も

『この素晴らしい世界に祝福を!』コミック第10巻

月刊誌『ドラゴンエイジ』で2014年より連載

コミック版は作画を渡真仁先生が担当し、月刊誌『ドラゴンエイジ』で2014年より連載されている。コミックの1~3巻は、時折オリジナルエピソードが盛り込まれるなど、原作小説を読んでいるファンにもうれしい構成だ。サラダは、トドメをさしてからドレッシングをかけるといった原作小説にはない豆知識をはじめ、アクアの意外な器用さが発揮される石鹸を使った商売、タケノコを採りに向かうカズマ一行など、コミックならではの展開もうれしい。

 

ゲーム『このすば』

最新作はシリーズ初のダンジョンRPG

この素晴らしい世界に祝福を!~希望の迷宮と集いし冒険者たち~

PS4/PS Vita用ソフト『この素晴らしい世界に祝福を!~希望の迷宮と集いし冒険者たち~』

『このすば』のPS4/PS Vita用ゲーム『この素晴らしい世界に祝福を!~希望の迷宮と集いし冒険者たち~』が2019年6月27日に発売。異世界を舞台に、主人公・カズマをはじめ、アクア、めぐみん、ダクネスといった仲間たちと一緒に3Dで描かれるダンジョンを攻略する、シリーズ初のダンジョンRPGだ。アクアが偶然手に入れた力を秘めた魔石のカケラを発端に物語が展開。遺跡や迷宮、立ちふさがるモンスター、魔石に秘められた謎に立ち向かう。

発売日:2019年6月27日
価格:通常版7,980円(税別)

(c)2017 暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA/このすば2製作委員会 (c)ENTERGRAM

 

ej*オリジナル『このすば』企画

めぐみんになりたい! 頓知気さきなの初めてのコスプレ

頓知気さきながめぐみんのコスプレに挑戦!

コスプレ未経験の新人アイドル・頓知気さきなが、一人前のコスプレイヤー目指して奮闘する姿を追う連載企画。
コスプレイベント参加に向けて、コスプレに必要なアイテムを手に入れ、メイク法などさまざまな知識を習得。そして、いよいよ初めてのコスプレイベントに参加する!
詳しくはこちらから>>>

『このすば』ファンブックプロジェクト

ユーザーと『このすば』ファンブックを制作!

『このすば』のファンブックをみんなで作るプロジェクト。会員になるとオンライン編集者として、ファンブックに収録する企画を「オンライン編集会議」などを通して一緒に検討するなど、ファンブックの制作に参加可能。

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「この素晴らしい世界に祝福を!」角川スニーカー文庫
(c)暁なつめ・三嶋くろね/KADOKAWA